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日々是好日

ダブル・キャスト:高畑京一郎

 さて、昨日の小説を読んで思い出した作品。「秘密」の対抗馬として高畑京一郎の「ダブル・キャスト」を挙げてみたいと思います。
 高畑さんは自分の好きな作家の一人ですが、好きな作家はなぜかしら筆が遅いという共通点があったりします^^;
 高畑さんも他聞にもれず、結構な遅筆作家でらっしゃいます・・・
 ですがその作品は、良く練られたストーリ、息をもつかせぬ展開、あっと言わせるラスト、そして心温まるエピローグ等、質は高いです。

 高畑さんの作品は、本作で2冊目だったのですが、前作「タイム・リープ」を読んでいたので、この「精神入れ替わり」というテーマにもすんなり入り込めました。

 ビルから転落死した川崎涼介、そしてその下を通りかかった浦和涼介とぶつかり・・・ひとつの体に二人の精神が同居することになります。
 やがて転落事件の真相を二人で追う事になるのですが・・・

 この作品の秀逸な所は、タイムテーブル、そして事件の真犯人の追及、てゆーか浦和頭よすぎw
 そして最後に、エピローグで「ニヤリ」とさせてくれ、読後感も申し分ないです。

 まぁこれは若向けというか、「秘密」で重い気分を味わうより、軽い気持ちで良い読後感を味わいたい方にオススメです。

ダブル・キャスト〈上〉 (電撃文庫)
オススメ度    ★★★★★
せつない度    ★★★
ラストでニヤリ度 ★★★★