さて、昨日の小説を読んで思い出した作品。「秘密」の対抗馬として高畑京一郎の「ダブル・キャスト」を挙げてみたいと思います。
高畑さんは自分の好きな作家の一人ですが、好きな作家はなぜかしら筆が遅いという共通点があったりします^^;
高畑さんも他聞にもれず、結構な遅筆作家でらっしゃいます・・・
ですがその作品は、良く練られたストーリ、息をもつかせぬ展開、あっと言わせるラスト、そして心温まるエピローグ等、質は高いです。
高畑さんの作品は、本作で2冊目だったのですが、前作「タイム・リープ」を読んでいたので、この「精神入れ替わり」というテーマにもすんなり入り込めました。
ビルから転落死した川崎涼介、そしてその下を通りかかった浦和涼介とぶつかり・・・ひとつの体に二人の精神が同居することになります。
やがて転落事件の真相を二人で追う事になるのですが・・・
この作品の秀逸な所は、タイムテーブル、そして事件の真犯人の追及、てゆーか浦和頭よすぎw
そして最後に、エピローグで「ニヤリ」とさせてくれ、読後感も申し分ないです。
まぁこれは若向けというか、「秘密」で重い気分を味わうより、軽い気持ちで良い読後感を味わいたい方にオススメです。