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日々是好日

エロスに古文はよく似合う:阿刀田 高

 小説でなくてエッセイというやつなんだけど、他にカテゴリが無いからコレでw
 エッセイってゆーのは初めて見ただろうか、結構面白い。
 基本的には今昔物語の紹介なのだが、筆者の豆知識や引用文が多岐に渡り読んでいて知識欲をくすぐられる。

 芥川龍之介羅生門の原形が今昔物語にあったことなど、知っていたような気もするが、記憶の重箱のスミをつつかれた感じがするw
 羅生門関係で内容を紹介すれば、黒澤明監督の「羅生門」は表題とは違く、「薮の中」という芥川作品を映画化したものだとか、ぽんぽんと良く関連する文章が出て来る。

 12編からなるエッセイで「エロスに古文は良く似合う」はその2編め。
 読んでいて「なるほど、こういう意味なのか」と感心させられ、自分の勉強不足を痛感させられる^^;
 確かに古文でエロティックな事を書かれても嫌味が無い。というか何を言ってるのか良く分からないのだがw 意味をひも解いてみると、意外にも「まんま」な事が書かれてたりするから驚き。
 これからは官能小説も古文で書く時代だ(?)

ISBN:404883195X
オススメ度 ★★★★
エロス度  ★★★
豆知識度  ★★★★