sidewalkcafe blog

日々是好日

永遠の終り:アイザック・アシモフ

 ロボット三原則の生みの親、アシモフの時間ものSF長篇。アシモフにして時間もの長篇はこの作品だけらしい。他には短編集にあった「停滞空間」があるのみ。こちらもオススメ

 ハーランは世界の運命を司る「永遠(エターニティ)」の一員だった。
 「永遠」は世界の破滅を回避する為、破滅の起こる前の時間を「矯正」するのがお仕事。このために人類は7万世紀まで平穏な生活を送る。
 しかし、それ以後は「永遠」の干渉を受けず、人類の存在も確認されていない「神秘の世紀」だった。

 ハーランはある世紀で現実矯正の任に就く。彼はそこで出会った女性ノイエスに恋をし、禁を犯して彼女を「神秘の世紀」に連れ出す。
 やがてハーランは「永遠」の存亡に関わる重大な使命を負う事になるが、彼女の為に、「永遠」の消滅を謀る「現実矯正」を実行しようとする。
 しかし、その心の正体とは・・・


 前半、少し導入部分は分かりにくい設定やら説明で難しい感じがしますが、中盤ノイエスが出てくる当たりから面白い展開になります。
 なぜ彼が最高算定士に見初められ、技術士として遣える事になったのか。クーパーの正体とは、そしてノイエスとの恋の行方は・・・

 様々な時間パラドックスに挑んだ傑作です。

ISBN:4150102694
オススメ度 ★★★★
時間旅行度 ★★★
SFなのにミステリ度
      ★★★★