sidewalkcafe blog

日々是好日

鋼鉄都市:アイザックアシモフ

返却が遅れて4週も借りっ放しの本^^;
アシモフのロボット小説ですわ

シティと呼ばれる鋼鉄都市。
その中にはゆうに1000万を越す人々が暮していた。
此処ニューヨークは、数あるシティの中でも再大規模のもの。
人々はシティの外に出る事なく(というか出る事を危険視している)働き蟻のような生活をしている・・・

主人公イライジャ・ベイリはシティで働く私服警官。
大のロボット嫌いである彼が(シティの大半の人がロボット嫌い。仕事を取られるから)ロボットに所長の部屋に来る様に言われ。
不機嫌な中、所長から聞かされたのはシティを揺るがす重大事件だった。
隣の宇宙市の宇宙人が、シティ内の誰かに殺されたというのだ。
さらに、この殺人事件を担当するに当たり、宇宙市からロボットが派遣されて来る。
そのロボットとパートナーを組み、捜査しろとの命令だった。
嫌々ながらも待ち合わせの場所に向かうイライジャ。
そこに待っていたのは1人の宇宙人だった。(宇宙人と言っても容姿は人間と同じ、というか宇宙開拓に行った人間の末裔らしい?)
しかし彼こそが良き相棒となるロボット・ダニールであった。

本作の雰囲気って、手塚治虫の「メトロポリス」に似てるねぇ
アレも確かロボットの探偵が居たし、人間がロボットに対して敵愾心を抱いてるのも同じ。
映画しか見た事無いけど、女性が暴徒に襲われて身ぐるみはがされてったら中身はロボットだった・・・なんて映像があったなあ・・・
「人間は臆病で集団になる程、凶暴になる」ってゆーのをどこかで読んだ。。。アレは何だったか・・・?

ただ、アシモフの作品が他のロボット小説と一戦を画しているのは「ロボット三原則」の存在。
これに依り、ロボットは一切「殺人」ができないのである。
メトロポリスも最後にロボットが人間に復讐してたなぁ。
これがあればターミネーターロボコップなんて映画、成り立たなくなるけどw



そう言えばこの作品内でも少し不思議な事が・・・(少しネタバレ!)

三原則の三条に、ロボットは自己のメンテナンスを怠ってはならない。とあるけど、作品内で自殺したロボットが居たんよなぁ・・・
三原則により、ロボットは自殺できないはずなのに・・・うぅむ。
人間の危機を優先したって事かな?

まぁ何にしてもアシモフの作品はミステリー風味が程よく効いてて、飽きないSF作品となっておりまする。
是非一度ご賞味あれ

ASIN:4150103364
オススメ度 ★★★
ミステリ度 ★★★★
ロボッ度  ★★★