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日々是好日

はだかの太陽:アイザック・アシモフ

 前作「鋼鉄都市」の続き。
と言っても独立した作品なので、どっちを先に読んでもいいがSFなので世界観を知る為に前作を見てもらってからの方が良いだろう。

 今回もまた私服刑事イライジャ・ベイリとパートナーRダニール・オリヴァーのコンビで迎える殺人事件。
 しかし舞台は地球から遥かに離れた惑星ソラリア。
 そこは人口は常に管理され、2万人の人々が住んでいた。
そしてロボットが一人に対し数千から1万という単位の中で生活している。

 実際に人に会うことは無く、映像を通して「眺める」事を常としてきた世界。
「会う」ということはソラリアの人々にとって苦痛とさえ受け止められるのだ。

 そんな中で起きた殺人の容疑者に挙がったのは、被害者の妻。
周りのロボットは第一原則により、人間に危害を加えることができないからだ。
しかしイライジャは鋭い洞察眼から彼女が犯人でない事を見抜き、真犯人を探し出す。
だが調べれば調べる程、被害者の妻以外の容疑者が見つからない。
 そうしてるうちに、イライジャとダニールの目の前で第二の殺人劇が・・・

 今回もロボット三原則を基本にして、SFならではのミステリー世界を創り出しています。
 果たして人に危害を加えられないロボットに殺人は可能なのか?
少し展開が速く、イライジャの推理だけで進んで行くような感がありますが、
最後まで飽きさせない展開は見事と言えるでしょう。
 まぁ推理小説と言えるのかな、このジャンルは?

オススメ度 ★★★★
推理度   ★★★★
ロボッ度  ★★★★★


はだかの太陽 (ハヤカワ文庫 SF 558)

はだかの太陽 (ハヤカワ文庫 SF 558)