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日々是好日

われはロボット:アイザックアシモフ

 ロボット心理学者、キャルビン博士による
人間味あふれるロボット達のお話をまとめた短編集
今回もロボット三原則を様々な視点から切り込んでゆく秀作

というかコレって初期の作品集なんね
三原則に初めて取り組んだ「ロビィ」という作品が載ってます

その中から「われ思う、ゆえに…」という作品をご紹介
宇宙ステーション内で組み立てられたQT1号(キューティー)
彼はステーションを無人化する為に、他のロボットを監視できる様に造られた1号機なのだが
どういう訳か自我に目覚め、人間の監督の言う事を聞かなくなる。

自分を完璧な存在と信じ、導き出した答えが「われ思う、ゆえにわれあり」哲学論まで吟じる始末
さらには他のロボットに対して高説を説き、自ら「預言者」と名乗る
監視の人間2人を閉じ込め、ステーションを牛耳ってしまう
其のステーションは太陽からのエネルギーを地球に送る役目を負っているのだが
このままでは自分達にとっても地球にとっても良くない事が起きる…

ステーション内で生まれたキューティーは、其処が世界の全てと考え
自分の使命は神から与えられたものだと信じてしまう
まぁ言うなれば「井の中の蛙〜」なんだけど
そこが面白くもあり可哀想でもあり・・・

いつか、この宇宙ステーションが放棄される時、彼は人間に対しどういう行動を起こすのだろう?


ちなみに最近映画になってる「アイ・ボット」とゆーのは
この作品をベースにした新しい脚本となってるようで
キャルビン博士がでてきます
映画ではどんな人物になってるんだろう・・・?

この「われはロボット」という作品が書かれたのが1940年代というから驚き
というか、作品中の年代では既にロボット会社が生まれ、ロボット家政婦なんかが販売されてるようで・・・

そういえば松下かどこかがロボット掃除機開発してたねぇ?
工場もロボット化してるけど、当時考えられてたようなヒューマノイドロボットはまだ程遠いようで
しかしまぁ夢は必ず実現すると言うし、ロビィのような子育てロボットがでてくるのもそう遠くはないかも?

オススメ度 ★★★★★
ロボッ度  ★★★★★
ヒューマノイ度 ★★★★★


さて、本日の万歩計

  4645歩でした・・・
 図書館に返却と借出してきたからね^^;