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日々是好日

白夜行:東野圭吾

長かった・・・やっとこの作品にたどり着いた気がする・・・

元々東野作品を読むきっかけになったのが
「うさぎの雑記帳」サン所でこの「白夜行」の書評を見てからだった

それまでは本格小説をあまり読んでなかったのだけど
初めて手にした「秘密」がとても面白い作品だったのでハマってしまった

まぁ、そんな感じで期待して読み始めたのだが・・・

これ、最初に手にした時は読むのを躊躇わせたくらい分厚い^^;
長い長い物語なんです・・・
まぁ「火車」も長かったけど、これは作品内の年月も20年近く流れる
ほんと〜〜に長い作品なんですわ^^;


大阪の下町の廃ビルで、質屋の主人が殺される
やがて一人の女性が容疑者として浮かぶが、事故により死んでしまう
この物語の主題は、被害者の息子亮司と容疑者の娘雪穂
この二人の繋がり

やがて高校生となって二人の周りに小さな事件が起こる
事件の発見者は雪穂、近くの高校生に容疑がかかるが亮司の証言によりアリバイが立証される
そんな風に彼らを取り巻く何気ない事件が
彼らの関係を伺わせるが、直接的な関わりは見られない

そうやって大人になっていく、時代が過ぎていく
二人は出会わない、顔を合わせないが、何かが二人を繋げている
そして二人が同じ場所に居合わせたとき、この物語は意外な結末を迎える・・・


 まぁミステリものとしては面白いんじゃないだろうか
ただ主人公の視点がころころ変わるので、感情移入がしにくかったのが難点
それに亮司、雪穂の二人は何も語らない
何を考えて行動しているのか、周りの視点から予想するしかない
結局ラストまで真相を語られる事無く、幕は下りてしまった

少し物足りないような気もするが、かといって何もかも話されてはミステリーとしての完成度は落ちてしまうだろう
そういう構成がなんとなく「火車」に似ているな、と思った。
勿論、内容は全く違うのだけど・・・

話が長いと評価が落ちてしまう・・・
つくづく本読みの性格じゃないなと思う^^;

オススメ度 ★★★
ミステリ度 ★★★★
謎の二人度 ★★★



白夜行 (集英社文庫)

白夜行 (集英社文庫)