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日々是好日

竜馬がゆく(5):司馬遼太郎

 竜馬がゆく、最終巻
いよいよ維新回天の時が来た

極秘の薩長同盟と竜馬の海援隊により、両藩に武器弾薬が整えられてゆく
しかし長州は焦っていた、早く武力蜂起しなければお取り潰しになりやもしれない

そして竜馬の故郷である土佐も焦っていた
このままでは薩長による新政府が樹立してしまうかもしれない
そんな折、土佐の後藤象次郎が竜馬と手を握る
そして幕府にとっても勤王派にとっても、まるで魔法のような提案をする
大政奉還」である

竜馬は常に未来を見ていた
維新の先が見えていたのは、この時代竜馬だけだったろう
外国に負けない強い国を作る事
その為には幕府と全面戦争になり、国力が低下することを防ぐ事
外国の脅威をかわす為にも、新しい民主国家の樹立が必要である事
明治政府の素案はほとんど、竜馬が思い描いたものだった

しかし大政奉還が成った後
まるで彼の役目は終ったかのように、彼の歴史は幕を閉じる
明治維新まであと少しのところだった・・・

時代は、彼を必要として幕末に遣わしたのかもしれない
こうして一つの巨星により、日本でたった2度しかない「革命」は起こされた


ところで日本人の竜馬好きは、この司馬遼太郎の「竜馬がゆく」に由る所が大きい、と前にも書いたが
幕末の時代の人気者は「楠木正成」だった
彼を逆賊から勤王の人気者にしたのは、水戸黄門が書いた歴史書なんだそうな
以上、蛇足


オススメ度 ★★★★
歴史小説度 ★★★★★
竜馬好き度 ★★★★★

竜馬がゆく〈5 回天篇〉

竜馬がゆく〈5 回天篇〉