いつも早めに家を出ると、出勤途中にあの人に出会う。
白いシャツに紺のズボン黒いカバンと、どこにでも居そうなおじさんだけど
頭には蛍光グリーンの帽子をかぶり右手に透明ゴミ袋、左手に金バサミを持っている
そして通勤途中のゴミを拾っては袋に詰めていく
毎朝、おじさんが清掃しているにも関わらず道路脇、歩道にはタバコの吸殻やお菓子の袋、空き缶、ペットボトル等が落ちていて
ゴミ袋が空の日はない
ポイ捨てしている人にこの人の姿を見てもらいたいものだ・・・
もっとも心ない人は、拾う人がいるからいいじゃないかなんて言いそうだけど
そして自分も
毎回おじさんを見る度に声をかけようかと思っているけどできないでいる
ただ「ごくろうさまです」と言いたいだけなのに、たった一言の勇気がでない
自転車で脇を通り過ぎるだけ
本当に、心から感謝しています
おじさんが居なければ、毎朝通るあの道はゴミで埋まってたかもしれない
何も見返りもないのに頭が下がります
今度会う時には勇気をもって一言
「おはようございます」
その一言が大事なのだと今はおもう
(この文章を書いていると槇原敬之の曲を思い出す)